部下の相談にこたえられるか不安・・・。

コミュニケーション

はじめに

部下から相談されると、少し不安になる。

そんなことはないでしょうか。

「何か言わないといけない」
「正解を返さないといけない」
「頼りないと思われたくない」
「上司として、ちゃんと答えなければいけない」

そう考えて、相談されるたびに身構えてしまう。

管理職になると、部下から相談される場面が増えます。

仕事の進め方。
人間関係。
お客様対応。
ミスやトラブル。
今後のキャリア。
本人の不安や悩み。

相談内容はさまざまです。

そのたびに、上司として何かしらの答えを返さなければいけない気がする。

この感覚は、かなり負担になります。

特に新任管理職ほど、
「ちゃんと答えられなかったらどうしよう」
「部下に失望されたらどうしよう」
「自分の経験だけで話していいのだろうか」
と不安になりやすい。

その気持ちはよく分かります。

ただ、ここで一度考えたいことがあります。

部下が相談で求めているのは、いつも正解なのでしょうか。

もしかすると、
まずは話を聴いてほしいだけ
ということもあります。

相談されたら、答えなければいけないと思っていないか

部下から相談されると、上司はつい答えを探します。

それはこうした方がいい。
この場合はこう考えるべき。
以前、自分はこうした。
こう動けば解決できる。

もちろん、助言が必要な場面はあります。

明らかに判断が必要なこと。
トラブル対応。
お客様や関係者に影響が出ること。
放置すると問題が大きくなること。

こうした場合は、上司として方向性を示す必要があります。

ただ、すべての相談にすぐ答えを出す必要はありません。

部下が求めているのは、正解とは限らないからです。

話を整理したい。
不安を受け止めてほしい。
自分の考えを聞いてほしい。
一緒に考えてほしい。
まずは否定せずに聴いてほしい。

そんな時もあります。

ここを間違えると、上司は一生懸命答えているのに、部下との距離が縮まりません。

むしろ、
「話を聴いてもらえなかった」
「すぐ結論を出された」
「自分の気持ちは置き去りにされた」
と感じられることがあります。

すぐ答えると、部下の話を止めてしまうことがある

相談を受けたとき、すぐに答えようとする。

これは、上司として悪気があるわけではありません。

早く助けたい。
困っているなら解決してあげたい。
上司として役に立ちたい。

そう思うからこそ、答えを出そうとする。

ただ、すぐ答えることで、部下の話を止めてしまうことがあります。

部下がまだ話し切っていない。
本当は別の不安がある。
自分でも整理できていない。
言葉にしながら考えようとしている。

そんな状態で上司が先に答えを出すと、部下はそこで黙ってしまうことがあります。

「そういう話じゃなかったんだけど」
「まだ全部話せていない」
「結局、答えを言われて終わった」
「次からは相談しにくい」

こう感じることもあります。

相談対応で大事なのは、すぐに正解を返すことではありません。

まず、部下が何を抱えているのかを聴くことです。

部下は、答えよりも理解を求めていることがある

部下が相談してくるとき、本人も答えが分かっていないことがあります。

何に困っているのか。
何が一番引っかかっているのか。
何を不安に感じているのか。
どうしたいのか。

自分でも整理できていない。

だから、上司に話しながら整理しようとしていることがあります。

そんなときに必要なのは、すぐに答えを渡すことではありません。

まず聴く。
受け止める。
共感する。
一緒に考える。

この順番です。

「それは大変だったね」
「そこが一番困っているところなんですね」
「何が一番不安ですか」
「一緒に整理してみましょうか」

こうした関わりの方が、部下は話しやすくなります。

上司が答えを出すことより、
「この人は自分の話をちゃんと聴いてくれる」
と感じることの方が、相談の場面では大事なことがあります。

答えを急ぐと、上司も苦しくなる

部下の相談に毎回正解を返そうとすると、上司自身も苦しくなります。

全部に答えなければいけない。
間違ったことを言ってはいけない。
頼れる上司でいなければいけない。
相談されたら、すぐ解決しなければいけない。

こう思うほど、相談を受けること自体が重くなります。

でも、上司はすべての答えを持っている必要はありません。

部下の相談に対して、いつも完璧な解決策を出す必要もありません。

大事なのは、
「この人に話しても大丈夫」
と思ってもらえることです。

答えを与えられた時よりも、
受け止めてもらった時や、
一緒に考えてくれた時の方が、
部下は安心することがあります。

相談対応は、上司が正解を披露する場ではありません。

部下が自分の状況を整理し、次に進むための場です。

管理職が意識したい3つのこと

部下から相談されたとき、管理職が意識したいことは3つです。

1. すぐに答えを出そうとしない

まず、答えを急がないことです。

相談された瞬間に、解決策を返そうとしなくても大丈夫です。

「まず状況を教えてください」
「そこまでに何がありましたか」
「本人としては、何が一番気になっていますか」

こう聞くだけでも、部下は話しやすくなります。

答える前に、まず聴く。

ここが大事です。

2. 受け止めてから整理する

部下の話を聞いたら、すぐ評価しないことです。

「それは違う」
「こうすべき」
「それは考えすぎ」

こう返すと、部下は話しにくくなります。

まずは、受け止める。

「そう感じているんですね」
「そこが不安なんですね」
「かなり迷っていたんですね」

そのうえで、整理する。

「では、今困っていることはこの3つですね」
「まず決めるべきことはここですね」
「一緒に順番を考えましょう」

受け止めてから整理することで、部下は安心して話せます。

3. 一緒に考える姿勢を持つ

相談対応で大事なのは、上司が一方的に答えることではありません。

一緒に考えることです。

「こうしなさい」

だけで終わるより、

「どう進めるのがよさそうですか」
「いくつか選択肢を出してみましょう」
「その中で、今できることは何でしょうか」

と一緒に考える。

部下は、自分で考える機会を持てます。

そして、上司に支えられている感覚も持てます。

相談された時こそ、すぐに答えを出すより、部下が自分で考えられる状態をつくる。

その方が、次からも相談しやすくなります。

おわりに

部下から相談されると、上司は不安になることがあります。

何か言わなければいけない。
正解を返さなければいけない。
頼りないと思われたくない。
上司として、解決しなければいけない。

そう感じるのは自然です。

でも、部下が相談で求めているのは、いつも正解とは限りません。

まずは話を聴いてほしい。
気持ちを受け止めてほしい。
一緒に考えてほしい。
自分の状況を整理したい。

そんな時もあります。

だから、相談された時こそ、すぐに答えようとしない。

聴く。
受け止める。
共感する。
一緒に考える。

この順番が大事です。

答えなきゃ、ではなく、聴く。
いいことを言わなきゃ、ではなく、受け止める。
全部解決しなきゃ、ではなく、一緒に考える。

そこから、部下は安心して相談できるようになります。

部下っていうのは、答えてもらった時よりも、受け止めてもらった時や、一緒に考えてくれた時の方が覚えているものです。

相談対応で大事なのは、正解をすぐに渡すことではありません。

部下が安心して話せる関係をつくることです。


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