目標値だけでは部下が動かない

コミュニケーション

はじめに

目標値を伝えているのに、部下が動かない。

前年比〇〇%達成。
今月の目標は△△件。
売上□□万円。
新規獲得〇件。

目標は出している。
数字も共有している。
必要性も伝えている。

それなのに、部下の動きが変わらない。

上司としては、こう感じるかもしれません。

「目標は伝えたのに」
「数字も見せているのに」
「なぜ、自分事として動かないのか」
「もっと危機感を持ってほしい」

その気持ちは分かります。

目標を達成しなければいけない。
上からも数字を求められる。
自分だけが焦っているように感じる。
部下はどこか他人事に見える。

この状態は、かなりしんどいです。

ただ、ここで一度見直したいことがあります。

部下が動かないのは、目標を理解していないからでしょうか。

それとも、
目標を達成するために、明日から何をすればいいのかが見えていないから
ではないでしょうか。

目標値だけでは、部下は動けない

目標値は大切です。

どこを目指すのか。
今、どれくらい足りないのか。
何を達成しなければいけないのか。

これがなければ、チームは同じ方向を向けません。

だから、目標を伝えること自体は必要です。

ただし、目標値を伝えただけで部下が動くかというと、そう簡単ではありません。

前年比〇〇%達成。
今月の売上□□万円。
新規獲得△△件。

こうした数字を見せられても、現場の部下はこう思っているかもしれません。

「それで、具体的に何をすればいいのか」
「自分の仕事の中で、どこを変えればいいのか」
「誰が、何を、どれくらいやるのか」
「結局、いつも通り頑張れということなのか」

目標値は、上司にとっては意味のある数字です。

でも、部下にとっては、そのままだと大きすぎることがあります。

数字は見えている。
でも、自分の行動には落ちていない。

この状態では、部下は動きにくいです。

大きな数字は、自分事になりにくい

上司は、目標値の背景を知っています。

なぜその数字が必要なのか。
未達だと何が困るのか。
組織全体の中で、どんな意味があるのか。
今月、どこまで伸ばす必要があるのか。

だから、数字を見ると重みを感じます。

でも、部下は同じようには受け取っていないかもしれません。

現場には、目の前の仕事があります。

お客様対応。
事務処理。
確認業務。
日々の問い合わせ。
急なトラブル。
予定外の対応。

その中で、いきなり大きな目標値だけを見せられても、自分の行動に結びつきにくいのです。

「前年比〇〇%達成」と言われても、今日の自分の動きは変わらない。
「売上□□万円」と言われても、次のお客様に何を変えればいいか分からない。
「新規獲得△△件」と言われても、自分がどの場面で何を増やすのかが見えない。

だから、目標値を伝えただけでは、部下は動けません。

動きたくないのではなく、
動き方が見えていない
ということがあります。

必要なのは、目標値ではなく行動への翻訳

部下を動かすために必要なのは、目標そのものを何度も言うことではありません。

その目標を、行動レベルに落とすことです。

たとえば、

「売上を上げよう」

ではなく、

「提案する人数を増やす」

に変える。

「もっと声をかけよう」

ではなく、

「週1回だった声かけを、週2回にする」

に変える。

「成約率を上げよう」

ではなく、

「10人中2人に提案していたものを、10人中4人に増やす」

に変える。

「新規を増やそう」

ではなく、

「既存のお客様への紹介依頼を、1日1件入れる」

に変える。

ここまで落とすから、部下は動けます。

目標値だけでは、部下の行動は変わりません。

部下の行動が変わるのは、
「明日から何を変えればいいのか」
が見えたときです。

部下に必要なのは、危機感より行動の選択肢

目標が未達のとき、上司は危機感を伝えたくなります。

このままではまずい。
もっと本気でやってほしい。
数字を意識してほしい。
目標達成にこだわってほしい。

その気持ちは当然です。

でも、危機感だけを伝えても、部下は動けません。

なぜなら、危機感は行動ではないからです。

「もっと意識して」
「もっと本気で」
「もっと頑張って」

これでは、部下の行動は変わりにくい。

部下に必要なのは、危機感だけではありません。

行動の選択肢です。

何を増やすのか。
何を減らすのか。
どの場面で声をかけるのか。
誰に提案するのか。
どの順番で進めるのか。
どこで確認するのか。

ここが見えると、部下は動きやすくなります。

数字を見せて終わるのではなく、数字を行動に変える。

ここが、管理職の役割です。

「頑張れ」ではなく「何を変えるか」を伝える

部下が動かないとき、上司はついこう言いたくなります。

もっと頑張ってほしい。
もっと主体的に動いてほしい。
もっと数字を意識してほしい。

ただ、これでは部下には伝わりにくいです。

なぜなら、どれも抽象的だからです。

部下からすると、こう感じます。

「頑張っているつもりなんだけど」
「主体的にと言われても、何をすればいいのか分からない」
「数字を意識するとは、具体的に何を変えることなのか」

ここが曖昧なままだと、部下は結局いつも通りの動きになります。

必要なのは、気持ちを強めることではありません。

行動を変えることです。

たとえば、

「もっとお客様に声をかけよう」

ではなく、

「来店後3分以内に、まず一度声をかける」

と伝える。

「提案を増やそう」

ではなく、

「購入を迷っているお客様には、必ず一つ追加提案をする」

と伝える。

「報告を早くしよう」

ではなく、

「判断に迷った時点で、当日中に一度共有する」

と伝える。

このように、行動が見える言葉に変える。

それだけで、部下の動きは変わりやすくなります。

目標達成は、行動の積み重ねでしかない

目標値は、いきなり達成されるものではありません。

日々の行動が変わる。
その行動が積み重なる。
結果として、数字が変わる。

この順番です。

にもかかわらず、上司が目標値だけを見せ続けると、部下は苦しくなります。

数字は分かる。
でも、何を変えればいいか分からない。
上司は目標を求める。
でも、具体的な行動は自分で考えろと言われているように感じる。

これでは、部下は動きにくいです。

上司がやるべきことは、数字を言い続けることではありません。

数字を、行動に分解することです。

目標達成に必要な行動は何か。
今の行動と、どこに差があるのか。
まず何を増やすのか。
何をやめるのか。
どのタイミングで確認するのか。

ここまで一緒に整理する。

そうして初めて、部下は目標を自分の行動として捉えやすくなります。

上司が確認すべき3つのこと

部下に目標を伝えるとき、上司が確認すべきことがあります。

難しく考えすぎる必要はありません。

見るべきことは、3つです。

1. その目標は、どの行動で達成するのか

まず、目標を行動に分解することです。

売上を上げる。
件数を増やす。
達成率を上げる。

これだけでは動けません。

そのために、何を増やすのか。
どの場面で声をかけるのか。
誰に提案するのか。
どの確認を早めるのか。

ここまで落とす必要があります。

2. その行動は、誰が担うのか

次に、誰が何をするのかを明確にすることです。

チームで頑張ろう。
全員で意識しよう。
みんなで達成しよう。

これでは、責任がぼやけます。

誰が、どの行動を、どれくらいやるのか。

ここが見えないと、部下は動きにくいです。

役割が見えるから、自分の行動が見えます。

3. いつ確認するのか

最後に、確認のタイミングです。

行動を決めても、確認がなければ続きません。

今週、何件できたのか。
どこで止まったのか。
何がうまくいったのか。
次は何を変えるのか。

ここを確認するから、行動は続きます。

目標値だけを月末に確認しても、遅いことがあります。

必要なのは、途中で行動を見直すことです。

おわりに

目標値を伝えることは大切です。

でも、目標値だけでは部下は動きません。

前年比〇〇%達成。
今月の売上□□万円。
新規獲得△△件。

こうした数字を伝えるだけでは、部下にとっては大きすぎることがあります。

部下が動くのは、数字を見たときではありません。

自分が明日から何をすればいいのかが見えたときです。

上司がやるべきことは、目標を言い続けることではありません。

目標を行動に翻訳することです。

何を増やすのか。
何を減らすのか。
誰が担うのか。
いつ確認するのか。

ここまで落とし込むから、部下は動きやすくなります。

あなたの目標は、目標値で止まっていないでしょうか。

部下に、明日から何をすればいいかまで伝わっているでしょうか。

数字を追うことは必要です。

でも、数字だけでは現場は動きません。

目標値を、行動レベルに落とす。

そこから、部下の動きは変わり始めます。


本気でマネジメントを何とかしたい!悩んでいる!方へ

オンラインでの個別相談を受け付けています。
マネジメント、管理職の仕事って?マインド?部下育成?等々
現状から前に進むことに本気な方のお申し込みをお待ちしています。

お申し込みはこちら
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScz_G9_HgWNbIpgkAnvamET-2LEOpuRt-2eXcLiBBwXHBjOLw/viewform?usp=header

コメント

タイトルとURLをコピーしました