はじめに
リーダーとして「強くあらねば」「正しくあらねば」「完璧でなければ」——
そう思って頑張っている新任管理職の方も多いのではないでしょうか。
確かに、リーダーである以上、責任感を持ち、チームを引っ張る姿勢は大切です。
でも、もしあなたが「すべてを自分で背負っている」「部下に頼れない」「部下のミスにどうしても厳しくなる」——そんな状態になっているとしたら、少し立ち止まって考えてみてほしいことがあります。
「そのマネジメント、自分ファーストになっていませんか？」
今回は、強いチームをつくるために必要なリーダーのあり方についてお伝えします。
「強いリーダー」の3つの条件とは？
私がこれまで多くのリーダーを見てきた中で、「本当に強い」と感じるリーダーには共通点がありました。
それが以下の3つです。
① 部下に頼ることができる
仕事ができる人ほど、「自分でやった方が早い」と考えがちです。
でも、これを繰り返していると、部下は育ちません。リーダーも疲弊します。
“頼る”ことは“任せる”こと。
部下を信じて任せることで、自立を促し、主体性を育むことにつながります。
リーダーにとっての「頼る」は、甘えではなく、チームを強くするための戦略なのです。
② 部下に謝ることができる
「リーダーが謝るなんて格好悪い」と思っていませんか？
でも実は、謝れるリーダーほど信頼されます。
ミスをしたとき、誤解を招いたとき、不用意な発言をしたとき——
それを素直に認め、部下に「ごめん」と伝える姿勢は、誠実さの証です。
謝ることで上下関係が崩れることはありません。
むしろ、「この人は信じられる」と部下との距離が一気に縮まることもあるのです。
③ 部下を「優秀」と認めることができる
あなたのチームに、能力のある部下がいたとしましょう。
そのとき、あなたはその部下を素直に「すごいね」と認めることができますか？
本当は認めたいのに、
・自分の立場が脅かされる気がする
・上司に部下の方が評価されるのが嫌だ
・なんとなく負けた気がする
そんな気持ちがどこかにあるなら、それは自分ファーストのマネジメントに陥っているかもしれません。
部下の活躍に嫉妬せず、「君がいてくれて助かる」と認められるリーダーこそ、**“強いリーダー”**です。
自分ファーストの落とし穴
頼れない
謝れない
認められない
この3つができないリーダーに共通するのは、**「主役は常に自分」**という姿勢です。
・自分が評価されたい
・自分が間違っていたくない
・自分が一番でありたい
そんな思いが強すぎると、知らず知らずのうちに自己中心的なマネジメントになってしまいます。
部下は敏感です。
「この人は自分のことばかり考えている」と感じたら、少しずつ心が離れていきます。
そして、最終的にはチームがバラバラになってしまうのです。
チームファーストのリーダーへ
では、どうすれば「自分ファースト」ではなく「チームファースト」のリーダーになれるのでしょうか？
答えはシンプルです。
“部下との関係”を軸にマネジメントを見直すこと。
・何でも一人で抱えず、部下に頼る
・自分の非は素直に認め、謝る
・部下の成長や活躍を喜び、称賛する
この3つを実践するだけで、チームの空気は大きく変わります。
信頼関係が深まり、部下が「この人のために頑張ろう」と思ってくれるようになります。
おわりに
「リーダーらしくあらねば」と頑張ってきたあなた。
でも、真の強さは“完璧であること”ではなく、人間らしさを見せられることにあるのかもしれません。
頼る・謝る・認める——
これは決して弱さの表れではなく、部下を信じる覚悟と器の大きさの証です。
今日から、まずは一つだけでもやってみてください。
チームの景色がきっと変わるはずです。
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