リーダーの優しさがチームを弱くする?成長を引き出す負荷のかけ方

チームビルディング

はじめに

新任リーダーとしての最初の一歩を踏み出した時、あなたは何を考えますか?チームをどう導けば良いか、そしてメンバーにどんな影響を与えるべきか、悩むことも多いでしょう。今日は「負荷をかけないリーダーシップ」の実例から、リーダーとしての成長に必要な考え方についてお話しします。

負荷をかけないリーダーの話

私が何人かのリーダーをチームとしてマネジメントしていた時のことです。部門横断的なプロジェクトの責任者として、あるリーダーを指名しました。そのリーダーは社歴も長く、チームメンバーからの信頼も厚い存在でした。

ただ、一つ気になる点がありました。それは、彼のチームメンバーのスキルが全体的に低いということでした。話を戻すと、そのリーダーはプロジェクトの責任者に指名されたことで非常にやる気に満ちており、自分のチームから数名をメンバーとして選びました。最初は彼もメンバーも前向きで、良いスタートを切ったように見えました。

しかし、数日後、突発的に通常業務が繁忙状態となった時、プロジェクトにアサインされたメンバーが彼の判断で外されたと聞きました。その理由を尋ねると、「チームメンバーに過度な負荷をかけたくないから」とのことでした。

「優しさ」が与える影響

このエピソードには、彼のリーダーシップの軸が現れています。「負荷をかけない」「無理をさせない」「和気あいあいが良い」という彼の理想のチーム像は、メンバーから感謝される一方で、成長の機会を奪う結果にもつながっていました。結果的に、彼のチームは緊急時や困難な状況、全員で踏ん張らなくてはならないような局面においては機能しなくなってしまったのです。

成長のための適切な負荷

成長には必ずしも負荷が必要ではありませんが、リーダーとしてチームメンバーの成長を支えるためには、時には適切な負荷をかけることが重要です。自分自身がスキルを身につけ、自信を持てるようになった時を思い出してみてください。そのプロセスには、多少の困難や挑戦が含まれていたのではないでしょうか。

負荷をかける際には、単に丸投げするのではなく、相手のスキルや経験に応じて伴走する、あるいはプロセスを任せつつゴールだけ共有するなど、状況に応じたサポートが必要です。

明日からできること

  1. 成長の機会を見つける:チームメンバーにとって挑戦となるタスクを見つけ、小さな成功体験を積ませることから始めましょう。
  2. 適切なサポートを提供する:負荷をかけたら、その過程を見守り、必要な時にサポートを提供してください。
  3. 成果を共に振り返る:結果がどうであれ、感謝の言葉とフィードバックを必ず行いましょう。
  4. 成功体験を共有する:チーム全体で成果を称え、次の挑戦へのモチベーションにつなげてください。

おわりに

優しさももちろん大切です。これを否定はしません。ただ、それだけでは「慣れ合い」のチームとなりメンバーの貴重な育成機会を奪いかねないという事実も理解しておく必要があります。なのでリーダーとしてチームを導く上では、「負荷をかけること」は責任の一部でもあることを忘れてはなりません。ただそれは決して厳しさだけを意味するのではなく、適切なサポートを通じてメンバーが成長できる環境を作ることを意味します。
「優しさ」と「厳しさ」のバランス、常に意識しておきましょう。
今日のブログが、あなたのリーダーシップに少しでも役立つヒントとなれば幸いです。これからの一歩一歩が、あなた自身とチームの未来を形作る力となりますように。いつも応援しています。

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