はじめに
あなたのチームには、正社員だけじゃなくて、契約社員やパート、アルバイトのメンバーもいませんか?
きっと多くの現場がそうだと思います。
そんなとき、心のどこかでこう感じたことはありませんか?
「正社員のほうが偉い」
「アルバイトだから責任は軽い」
口には出さなくても、心の奥にそんな感覚があると、無意識に接し方が変わってしまいます。
でもね、雇用形態の違いは「偉さ」の違いじゃないんです。
単に「働き方」の違いでしかないんですよ。
ここを誤解したままマネジメントをしてしまうと、部下との間に溝が生まれてしまいます。
今日はこのテーマを一緒に掘り下げてみましょう。
なぜ「偉さ」の違いだと思ってしまうのか?
経営側の視点に引っ張られる
正社員には賞与や昇進の機会がある。アルバイトは時給で働く。
そんな制度の違いを「価値の違い」や「人としてのランク差」みたいに感じてしまうことがあるんです。
でも、それはあくまで 会社側の制度の話。
現場で働く仲間同士に上下を持ち込むのは、本来の意味からズレてしまっています。
自分の経験が邪魔をする
「自分はアルバイトから正社員になった」
「正社員だから責任を持ってきた」
そういう自分のキャリア経験があると、どうしても「雇用形態=責任の重さ」と考えがちです。
もちろん責任の範囲は違います。
でも「責任の範囲が違う」=「偉さが違う」ではないんです。
無意識の「上下意識」
人はどうしても「肩書き」や「雇用形態」で相手を判断してしまいがちです。
でも、部下にしてみれば「雇用形態で扱いを変えられた」と感じた瞬間に、信頼感は一気に下がります。
雇用形態の違いを「偉さ」で見てしまうと何が起きるか?
部下がやる気を失う
「どうせアルバイトだから」
「契約社員だからこの程度でいい」
そんな扱いを受けた部下は、当然やる気を失います。
「頑張っても評価されないなら、適当にやればいいや」と思うようになってしまいます。
チームに分断が生まれる
正社員と非正規のメンバーの間で壁ができてしまう。
「社員は偉そうにしてる」「アルバイトは信用されてない」
そんな空気が広がると、チーム全体の雰囲気も悪くなります。
本来の力が引き出せない
雇用形態に関係なく、能力のある人はたくさんいます。
でも「どうせアルバイトだから」とラベルを貼ってしまうと、その人の可能性を見逃してしまいます。
結果的にチーム全体のパフォーマンスを下げることにつながるんです。
雇用形態は「働き方」の違いでしかない
ここで改めて強調したいのは、雇用形態の違いは 「偉さの序列」じゃなくて「働き方の違い」 だということ。
- 正社員はフルタイムで長期的に関わる
- パートは限られた時間で働く
- アルバイトは短期や柔軟な働き方をする
ただそれだけのことなんです。
どの形態にもそれぞれの事情があり、それぞれの強みがあります。
だからこそ、上司がすべきことは「偉さ」で見下すことじゃなくて、それぞれのスタイルを尊重しながら力を引き出すことなんです。
じゃあ、どうやって部下と向き合えばいいのか?
1. まずは一人の「人」として接する
肩書きや雇用形態よりも、その人自身を見て接すること。
「どんな考え方をしているか」「どんな強みがあるか」
そこを理解しようとする姿勢が大事です。
2. 期待を伝える
雇用形態に関わらず「あなたに期待している」と伝えること。
「この仕事を任せたい」「あなたの力が必要だ」
そんな言葉が、部下の自己効力感を高めます。
3. 成長の機会を与える
アルバイトだから、契約社員だから、成長の機会を与えなくていいわけではありません。
「やってみる?」とチャンスを渡すことで、雇用形態に関係なく人は成長します。
4. 公平に扱う
「社員だから優先」「アルバイトだから後回し」
そんな態度はすぐに伝わります。
小さな不公平感が積み重なると、不満や不信に変わります。
だからこそ、公平さを意識して接することが大切です。
上司として意識したい「姿勢」
最後に、私から伝えたいのは「真っすぐ向き合う姿勢」です。
雇用形態に関係なく、一人の仲間としてリスペクトをもって接する。
それだけで部下の目線は変わり、信頼が生まれます。
おわりに
雇用形態の違いは、あくまで「働き方の違い」。
それを「偉さ」の違いにすり替えてしまった瞬間に、信頼関係は崩れます。
あなたが本当に見るべきは、雇用形態じゃなくて 「その人自身」 です。
どう働きたいか、どんな強みを持っているか。
そこに目を向けたとき、チームはもっと強くなります。
ぜひ、明日から部下と接するときに意識してみてください。
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