はじめに
新任管理職として、部下に良い影響を与えようと「言葉」に力を込めている方は多いでしょう。
しかし、時にその言葉が響かないことがあります。
それは決してあなたの能力不足ではなく、「何を言うか」よりも「誰が言うか」「どういう思いで言うか」が伝わり方を左右するからです。
上司の立場で繕ったきれいな言葉よりも、あなた自身の心の奥から出た“魂のある言葉”こそが、部下の心を動かします。
1. 綺麗な言葉が響かない理由
部下は、上司の言葉だけでなく、その背景や本心まで敏感に感じ取ります。
耳障りの良い言葉でも、形だけだと「なんとなく距離を置きたい」と感じさせてしまうのです。
あるある事例
- 会議で「君たちの成長を願っている」と言いつつ、日常では成長を支援する行動が見えない。
- 「何でも相談して」と言いながら、いざ相談すると忙しそうに対応する。
- 理想論を語るけれど、現場の課題や苦労に寄り添っていない。
こうしたズレは、上司の人柄や想いが十分に伝わっていないときに起こります。
2. 魂のある言葉とは何か
魂のある言葉とは、相手の状況や気持ちを理解したうえで、自分の体験や本音を交えて伝える言葉です。
決して美辞麗句ではなく、「自分も同じ経験をしてきた」という等身大の声や、「こうなってほしい」という真剣な願いが込められています。
ポイント
- 自分の体験や感情を含める
- 部下の立場に立った言葉を選ぶ
- 行動や態度と一致している
3. 部下目線の言葉に変える方法
(1)まずは部下をよく観察する
部下の強み、弱み、モチベーションの源泉、今の悩みや課題を把握することが前提です。
相手の現状に寄り添ってこそ、その人に響く言葉が見つかります。
(2)自分の体験をセットで伝える
単なる指示や理想論ではなく、「自分もこうだった」「その時こう考えて動いた」というストーリーを交えると、言葉に温度が生まれます。
(3)行動と一致させる
口では応援しても、行動が伴っていなければ逆効果です。
部下は言葉よりも行動を見ています。まずは背中で示しましょう。
4. 言葉の影響力を高めるために
部下の心に届くのは、「完璧な上司の言葉」ではなく「人間味ある上司の言葉」です。
時には弱みや失敗談を話すことで、信頼感が一気に高まります。
信頼が土台にあるとき、多少ぶっきらぼうな言葉でも本心は伝わります。
おわりに
上司としての役割を果たそうとすると、つい整った言葉や模範的な表現を選びがちです。
しかし、部下はあなたの「形」よりも「中身」を見ています。
部下に響く言葉は、肩書きや立場ではなく、あなたという人間そのものから出てくる言葉です。
だからこそ、難しい言い回しを探す前に、部下の目を見て、心の底から思っていることを伝えてみてください。
その一言が、部下の心を動かす大きなきっかけになります。
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