【部下の熱量に差があるのはなぜか?】リーダーが今すぐ見直すべき関わり方

チームビルディング

はじめに

「同じように指示しているのに、部下によってやる気に差がある」
「ある部下は目を輝かせて前のめりに仕事をするのに、もう一人はどこか他人事のよう…」

こんなふうに感じたことはありませんか?

リーダーとしては、チーム全体の士気を高く保ちたい。だからこそ、熱量の低い部下がいると気になってしまうし、放っておくと他のメンバーの士気にまで影響しかねません。

でも、ここで一つだけ覚えておいてほしいことがあります。
その「差」は、部下個人の能力や性格の問題だけではありません。
実は、リーダー側の関わり方によって生まれていることも、意外と多いのです。

今回は「部下の熱量に差が出る本当の理由」と、それに対してリーダーができる具体的な関わり方を詳しく解説します。


なぜ、部下の熱量には差が出るのか?

1. 「個」として見られていないから

リーダーは、できるだけフェアに接したいと思うもの。
だからこそ、「みんなに同じように伝えているのに、なぜ伝わらない?」と疑問に思うのも無理はありません。

しかし、同じ伝え方が、全員にとって“わかりやすい”とは限らないのです。
ある人には響く言葉でも、別の人には届かない。なぜなら、部下一人ひとりが大事にしている価値観や、仕事に対する意味づけは違うからです。

たとえば──

  • キャリアアップを目指している人にとっては「成果につながる経験」がモチベーションになる
  • プライベートとの両立を重視している人には「効率的な進め方」が刺さる
  • チームの雰囲気を大切にする人にとっては「誰かの役に立っている実感」が原動力になる

こうした「個の違い」を無視して、“全員に同じ伝え方”を続けていると、ある人には響いても、別の人は置き去りになってしまいます。
結果として、熱量の差が生まれるのです。


2. 部下自身が「自分ごと化」できていないから

やる気があるかないか、ではなく、その仕事の目的や意義を理解できていない。
これは意外と見落とされがちなポイントです。

「この作業、なんのためにやるのか分からない」
「言われたからやっているけど、意味があるのか疑問だ」
そんなモヤモヤを抱えたまま取り組んでいれば、熱量が下がって当然です。

リーダーとして意識したいのは、「なぜこの仕事をやるのか?」という背景や目的まで伝えること。
ただタスクを割り振るのではなく、その業務がどんな意義を持ち、なぜあなたに任せるのかまでを丁寧に伝えることで、部下は初めて「自分の役割」に腹落ちし、当事者意識が芽生えます。


3. フィードバックや対話の不足

部下の熱量が上がらない理由の一つに、「見られていない感覚」があります。

がんばっても何も言われない。
改善しても評価されない。
そもそも進捗を気にかけてもらっていない。

そんな状況では、やがて「どうせ見てないんでしょ」と熱量は下がっていきます。

リーダーにとって重要なのは、「見てるよ」「期待してるよ」というサインを日常的に送り続けること。
それは決して特別なことではなく、

  • 日々のちょっとした声かけ
  • 成果に対するリアクション
  • 小さな改善へのフィードバック
    などで十分です。

また、1on1などの対話機会を通じて、部下の気持ちや考えを聞くことも効果的です。
一方的に指示をするのではなく、**“対話を通じて巻き込む”**ことで、熱量は確実に変わってきます。


リーダーとして、どう関わればいいのか?

1. 「伝え方」を個別最適化する

誰にでも同じ言葉をかけるのではなく、相手の価値観や行動特性を踏まえて伝える内容や言い方を工夫する。

そのためには、普段から部下の様子を観察し、何を大切にしている人なのか、どんな言葉に反応するのかを把握することが大切です。

相手に合わせた関わりができれば、「この人は自分をちゃんと見てくれている」という信頼にもつながり、結果として熱量も上がっていきます。


2. 業務の「背景」や「意図」まで丁寧に伝える

たとえ単純作業のように見える業務でも、その背景には必ず意味があります。

その「なぜやるのか?」の部分を端折らずに伝えることで、部下は“納得”したうえで動くことができ、行動の質やスピードにも違いが出てきます。

また、「なぜあなたに任せたいのか」という、その人ならではの理由を添えて伝えることで、責任感や自信にもつながっていきます。


3. 結果だけでなく、「プロセス」にも関わる

部下の熱量を育てるには、仕事のプロセスにもリーダーが関わることが不可欠です。

仕事を任せっぱなしにせず、適度なタイミングで声をかけ、方向性がズレていないか確認する。
困っている様子があれば声をかけ、サポートする。

こうしたプロセスへの関与があることで、「一緒に進めている」「気にかけてもらえている」という感覚が生まれ、部下の意識は確実に変わっていきます。


おわりに

熱量に差が出るのは、決して「やる気がある/ない」の問題だけではありません。
むしろ、多くの場合は、リーダーの関わり方の差によって生まれているのです。

だからこそ大切なのは、

  • 部下一人ひとりを「個」として見る
  • その人に合った伝え方や関わり方をする
  • 仕事の意味や背景を伝え、自分ごと化を促す
  • プロセスにも関心を持ち、声をかけ続ける

これらの積み重ねによって、部下の熱量は必ず変わります。
同じチーム内で、全員が前を向いて動けるような、そんな環境をつくるのがリーダーの役割です。

今、目の前の部下に対して、あなたはどれだけ“その人に合った関わり方”ができていますか?


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