リーダーとしてチームを率いる際、あなたは日々の中でどれだけの“決定的瞬間”を見逃しているでしょうか?今回は、私の息子たちが所属していたリトルリーグでのエピソードを通じて、マネジャーにとっての“あり方”を考えていきます。
はじめに
新任管理職としてリーダーシップを発揮する中で、何を優先すべきか迷うことはありませんか?管理職としての成功には、目の前の“成長の瞬間”を見逃さないことが欠かせません。この記事では、少年野球の指導者から学んだ教訓を仕事に活かす方法をお伝えします。
リトルリーグの教え:フィードバックの徹底
当時、週末は息子たち(10歳と6歳)が所属するリトルリーグチームのグラウンドで過ごしていました。そのチームは都内でもトップクラスの厳しさを誇り、“褒めて伸ばす”とは真逆の指導方針を取っていました。
- 全てのプレーに指導が入る 例えば、10本ノックを受ければ10回の指導が入ります。選手たちのどんな小さなプレーでも“決定的瞬間”として扱われ、それを逃さず成長の機会に変えていきます。
- 厳しいけれど本気の指導 本当に良いプレーをした時だけ“ナイスだ!”と褒められる。その頻度は1日で数回程度ですが、選手たちはその言葉を聞くために全力で取り組んでいました。
なぜそんな厳しいチームを選んだのか。それは、指導者の本気度と愛情が伝わり、息子たちを含む全員が成長を実感していたからです。
決定的瞬間を見逃さない:仕事への応用
この話を職場に置き換えてみましょう。指導者=マネジャーと考えた時、以下の問いを自分に投げかけてみてください。
- チームメンバーの“決定的瞬間”を見逃していませんか?
- その瞬間に適切な指導(フィードバック)を行えていますか?
もし答えが「いいえ」であれば、以下のような影響が生じているかもしれません:
- メンバーがあなたの期待を正しく理解していない。
- 誤解による自信過剰や不安を抱えている。
- 「自分に興味がないのでは」と感じている。
- 面談や評価時のフィードバックに納得していない。
- モチベーションを失いつつある。
これらの課題を解消するためには、メンバーの行動や成果を観察し、決定的瞬間に適切なフィードバックを与えることが重要です。
フィードバックの力:信頼と成長を築く
フィードバックは単なる指摘ではありません。リーダーとメンバーの間に信頼を築き、成長を促す強力な手段です。
- 具体性が鍵 曖昧なフィードバックではなく、行動や結果を具体的に評価することで、相手に期待値が明確に伝わります。
- タイミングが重要 決定的瞬間を逃さず、適切なタイミングで行うフィードバックは、メンバーのモチベーションを大きく向上させます。
例えば、リトルリーグの指導者がそうであったように、メンバーのどんな小さな努力や成長も見逃さず、即座に反応することで、メンバーは「自分は見てもらえている」と感じます。
明日からできること
リーダーとして、今日から以下のことを意識してみてください:
- 観察を徹底する 日々の業務の中で、メンバーの行動や努力を細かく観察しましょう。些細な行動にも成長の兆しが隠れています。
- ポジティブなフィードバックを増やす 小さな成功でも見逃さず、その場で称賛や評価を伝える習慣をつけましょう。
- 対話の機会を増やす 定期的な1on1ミーティングやカジュアルな対話を通じて、メンバーの状況を把握し、信頼関係を深めましょう。
これらを実践することで、メンバーだけでなく、あなた自身も成長の機会を得られるはずです。
おわりに
決定的瞬間とは、メンバーの成長のターニングポイントであり、チーム全体の成功につながる重要な機会です。リーダーとして、その瞬間を見逃さず、適切に行動することで、メンバーの信頼とやる気を引き出し、チームの力を最大化させることができます。
あなたのチームにも、きっと成長の可能性がたくさん眠っています。その“決定的瞬間”をぜひ見つけ出し、共に成長する一歩を踏み出しましょう。