はじめに
新任管理職になったばかりのあなた。
部下に仕事を任せるとき、つい細かく「どうやるか(方法)」を教えていませんか?
「この資料はこう作ってね」
「この順番でやってみて」
「まずAをやってからBに進んで」
もちろん丁寧な指示は大切です。ですが、そればかりに頼ると部下は 「作業をこなす人」 に留まってしまいます。
上司であるあなたが本当に望んでいるのは、言われたことだけをやる作業者ではないはずです。
自分で考え、責任を持ち、成果をつくる「仕事人」としての部下ですよね。
そのカギになるのが 「なぜやるのか=方針」 を伝えることです。
方法ばかり伝えてしまう上司の「あるある」
管理職1年目〜3年目くらいで多くの方が陥るのが「方法伝達型マネジメント」です。
あるある1:部下が「指示待ち」になる
- 上司「この資料はこういう形式で」
- 部下「はい」
一見スムーズに見えても、次に同じような場面が来たとき部下は動けません。
「今回と同じ形式でいいのかな」「また聞かないと不安」と、指示待ちの習慣がついてしまいます。
あるある2:責任転嫁が起こる
- 上司「言った通りにやった?」
- 部下「はい。でもうまくいきませんでした」
部下からすると「言われた通りにやっただけ」です。
だから結果が出なくても「上司の指示が悪かった」と心の中で責任を外に向けてしまいます。
あるある3:部下の工夫が育たない
「この方法で」と最初から手順を決めてしまうと、部下は考える余地を失います。
本来なら「もっと効率的なやり方」を発見できたかもしれないのに、その芽が摘まれてしまうのです。
方針を伝えるとどう変わるのか?
変化1:部下が「仕事の意味」を理解する
方針とは「なぜやるのか」という背景や目的です。
「この資料は役員が意思決定するときに使うから、分かりやすさが一番大事」
これを伝えられた部下は、「ただ資料を作る作業」ではなく「意思決定を助ける仕事」だと理解できます。
変化2:主体性が芽生える
「やり方」ではなく「目的」を渡された部下は、自分なりに考えざるを得ません。
結果として「もっと良い方法はないか」と工夫が始まります。
これが主体性の第一歩です。
変化3:成長につながる
自分で考えてやった経験は、成功しても失敗しても必ず成長になります。
次に同じような場面に直面したとき、自分の力で乗り越えられるようになるのです。
方法と方針の違いを現場で感じる瞬間
想像してみてください。
方法だけを伝えた場合
「こういう形式で作って」
→ 部下は形式に従って仕上げる
→ 内容が不十分でも「言われた通りやったのに」で終わる
方針を伝えた場合
「役員が10分で理解できることがゴールだから、形式は自由」
→ 部下は相手に分かりやすい工夫を入れる
→ 結果、形式は違っても目的に合致した良い資料ができる
上司が「方法」ではなく「方針」を渡したことで、成果も部下の成長も大きく変わるのです。
方針を伝えるための実践ステップ
では実際にどうすれば「方法」ではなく「方針」を伝えられるのか。
ステップ1:目的を明確にする
「なぜその仕事が必要か」を最初に伝えましょう。
- 悪例:「この形式でやって」
- 良例:「来週のプレゼンで相手がすぐ理解できる資料にしたいから」
ステップ2:期待水準を伝える
成果物にどこまでのレベルを求めるのかを具体的に示します。
- 「10分で概要を理解できる」
- 「初めて読む人でも迷わない」
こうした期待水準があると、部下はゴールイメージを持ちやすくなります。
ステップ3:やり方は任せる
「やり方」まで細かく決めずに、工夫できる余地を残すことが大切です。
最初は不安でも、任せてみることで部下は必ず成長します。
ステップ4:振り返りを一緒にする
「どこがうまくいったか」「もっと良くできる点は?」を振り返ることで、部下は経験を次に生かせます。
これは指示待ちを防ぐ最良の方法です。
上司自身の「在り方」を見直す
方法を教えるのは楽です。成果も一時的には早く出ます。
でもそれは「短期的な成果」でしかありません。
方針を伝えるのは、最初は時間がかかるかもしれません。
しかし、それは部下を「作業者」から「仕事人」へ育てる最短ルートです。
おわりに
新任管理職として、部下に伝えるべきは「方法」ではなく「方針」です。
方法だけでは部下は指示待ちのまま。責任感も主体性も育ちません。
方針を伝えれば、部下は目的を理解し、自分で考え、自分の力で成果をつくるようになります。
それが本当の意味での「育成」であり、「信頼される上司」への第一歩です。
明日からの指示、ぜひ「方法」ではなく「方針」を意識してみてください。
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