上司との関係に悩む新任管理職へ|信頼を築く逆転のマネジメント術

コミュニケーション

リーダーになったばかりのあなた。
日々、手探りで一生懸命やっている。
部下のマネジメントに悩みながらも、少しずつ自分のスタイルを模索している。

それでも、ふと立ち止まる瞬間がありませんか?
「上司との関係がうまくいかない」
「そもそも上司が苦手だ」

そんなあなたに、今日のメッセージをお届けします。


はじめに

「上司が苦手」
これは、新任管理職からよく聞く悩みのひとつです。

ただでさえ、部下のマネジメントで手一杯な時期に、上司との関係まで悩まなければいけないのはしんどいですよね。
でも、避けては通れない。なぜなら、あなたの評価や職場での立ち位置に大きな影響を与える存在だからです。

今回は、そんな私自身の実体験をもとに、「上司との関係性の築き方」についてお話しします。
キーワードは、**「距離を取る」より「距離を詰める」**です。


私は上司に何か言われるのが、本当に嫌いだった

私は昔、上司に何かを言われることがとにかく嫌いでした。

理由はいくつかあります。
チームを一生懸命マネジメントしているという自負もありましたし、
「誰にも何も言わせたくない」というプライドもあったと思います。

だからこそ、何か言われると、過剰に反応してしまう。
嫌だから言われたくないのか、言われるから嫌いになったのか、もう分からないくらいでした。

でも、上司は私とチームの最終評価者。完全に接点を断つことはできません。
じゃあどうしたらいいのか?


距離を取るのではなく「距離を詰める」という逆転の発想

悩んだ末、私はこう考えました。

「どうせ逃げられないなら、とことん付き合ってやろう」

これは、苦手な上司から“離れたい”という気持ちの逆をいく、ある意味で大胆な発想です。

具体的にやったことはこうです。
上司との定例面談を、毎週30分、自分から設定しました。

上司からの指示や連絡がなければ、ほとんど会話もない関係性。
それを、自分から「毎週会いましょう」と持ちかけたのです。
おそらく、上司もびっくりしたと思います。


「毎週の面談」がもたらした変化

では、その後どうなったのか?

上司の反応

驚いたことに、上司は意外にも喜びました。
部下からの申し出が新鮮だったようです。

「話す時間を確保できるのはありがたい」
そんなリアクションでした。

業務の変化

毎週の面談で報告・連絡・相談を習慣化することで、
お互いの確認事項がその場で即座に解消されるようになりました。

コミュニケーションの変化

週1の面談があることで、突発的な連絡が減りました。
唐突な仕事の差し込みもなくなり、心の余裕ができたのです。


続けるとどうなるか?

数ヶ月たつ頃には、さらに変化が出てきました。

ネタが尽きる=関係が安定した証拠

会話のネタが尽きてきた結果、面談がスキップされる日もありました。
でも、それはネガティブな変化ではなく、信頼関係ができた証でもありました。
ちょっとした確認事項はメールで済む。
気になることがあれば「週1あるからその時に話そう」と自然に思えるようになる。

そして最終的には――
上司から何も言われなくなりました。


なぜ「何も言われなくなった」のか?

上司の立場で考えると分かります。

定期的に部下と接点があると、
・進捗も把握できる
・指示も出せる
・トラブルの兆しも見える
つまり、上司自身が楽になるのです。

だからこそ、わざわざ何かを言う必要がなくなる。
言い方を変えれば、「信頼して任せても大丈夫」と思ってもらえたということです。


苦手だからといって、距離を取るのはもったいない

ここまで読んで、どう思いましたか?

もしかすると「そんなこと、できないよ」と思ったかもしれません。
確かに、苦手な人に自分から近づくのは勇気がいります。
でも、上司という存在は選べません。

だからこそ、自分から関係性をつくりにいくしかないのです。
「逃げられない」なら「うまく付き合う」。
そのために、まずは週1回、30分でいいから、上司との時間を確保してみてください。


おわりに:あなたの上司との関係は、部下にも影響する

最後に、大事なことを一つお伝えします。

あなたとあなたの上司との関係性は、あなたの部下の評価にもつながっているということ。

部下たちは、上司であるあなたが、さらにその上司とどう接しているかを見ています。
また、あなたの上司があなたにどう接しているかも、部下は敏感に感じ取っています。

あなたが上司と良好な関係を築けていれば、部下も安心してあなたについてくる。
逆にギクシャクした関係は、チーム全体の空気に影響してしまうのです。

上司もまた、人間です。
感情があり、信頼されたいと思っている一人のビジネスパーソンです。
だからこそ、対話の機会を設け、関係性を構築していくことがとても大切です。

ぜひ、チャレンジしてみてください。
「距離を詰める」という選択が、あなたにとっても、あなたのチームにとっても、きっと良い変化をもたらすはずです。

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