はじめに
よく相談を受けます。
「部下のモチベーションを、どうやって上げたらいいですか?」
この問い、気持ちはよく分かります。
チームを預かる立場なら、誰だって気になりますよね。
でも僕は、まずここから見直してほしいと思っています。
“モチベーションを上げる”という発想そのものです。
もちろん、高い方がいい。
ただ、モチベーションの高低って、実は結果でしかありません。
新任管理職あるある(共感パート)
これ、心当たりありませんか?(5つ)
- 元気がない=モチベが低い、と見えてしまう
でも、仕事じゃなく私生活の心配事で落ちていることも普通にあります。 - 昨日は前向きだったのに、今日は急にトーンが違う
誰かの一言で一気に下がることだってあります。 - “上げる方法”を探し始めて、テクニックに寄っていく
声かけ、褒め方、1on1…正しい。でもそれが刺さらない時がある。 - 「やる気を出して」と言いたくなる
言った瞬間に、相手の心が閉じることもあります。 - 結局、本人がどういう人かはよく知らないまま進む
なのに「モチベを上げたい」と悩んでしまう。
モチベーションは“上げるもの”というより“上下するもの”
仕事がうまくいっていても、家族の体調、将来の不安、人間関係…
プライベートの波で、モチベーションは変動します。
逆に言えば、上司がどれだけ頑張っても、
本人の状況次第で下がる時は下がる。
だから、モチベーションの高低だけを追いかけると、
上司側が疲れていきます。
そして何より、ここが一番大事なんですが——
**本当に育てたいのなら、見るべきはモチベの上下じゃなくて「その人そのもの」**です。
「部下のモチベを上げたい」なら、最初にやること
結論から言うと、ここです。
その部下を、人としてどれくらい理解しているか?
たとえば、あなたは以下に書いた部下のこと、答えられますか?
- 会社にはどこから通っているのか?
- 趣味は何で、どんなことに感動するのか?
- なぜこの仕事を選んだのか?
- 好きなこと・嫌いなことは?
- 将来の夢や目標は?
ここで大事なのは、「質問攻めをしろ」という話ではないということ。
“面談で聞き出す”ではなく、日常の対話の積み重ねで自然に知っていく。
この土台がないまま「モチベを上げる方法」を探しても、
その方法には行き着きません。
逆に、部下はあなたのことをどれくらい知っているか?
もう一つ、見落とされがちなポイントがあります。
部下は上司のことをどれくらい知っているか?
つまり、上司はどれくらい自分を開示しているか?
部下が心を開けるかどうかは、
上司が“完璧に見えるか”ではなく、
人としての温度が感じられるかに左右されます。
「上司も同じ人間なんだ」
「この人なら話しても大丈夫かも」
こう思えたとき、対話が始まります。
常に何でも開示すればいいわけではありません。
ただ、最低限ここだけは出していいと思っています。(3つ)
- 自分の失敗談(軽いやつでOK)
- 自分が大事にしている価値観とその背景(仕事・プライベート)
- 自分のキャラクターを知ってもらえる日常のこと
この3つがあるだけで、部下の安心感はかなり変わります。
それでも「モチベを上げたい」と思うなら
ここまでの前提を踏まえた上で、あえて言います。
モチベーションに働きかける方法論があるとすれば、
それは「テクニック」ではなく、関係性と理解の上にあるというものです。
そんな関係性や理解の先でモチベーションを高める上で
僕が意識するおさえておきたいポイントは、だいたいこの3つです。
1)「その人が大事にしているもの」とつなぐ
同じ仕事でも、刺さる言葉は人によって違います。
成長が嬉しい人、安心が欲しい人、誇りが欲しい人。
相手の価値観を知らないと、つなげられません。
2)“見られている”ではなく“信じられている”状態をつくる
監視されると守りに入ります。
信じてもらえると踏ん張れます。
ここも、日常の対話の積み重ねです。
3)「頑張れ」ではなく「何が引っかかってる?」を増やす
やる気の問題に見えるものの多くは、
不安・迷い・基準の不明確さ、だったりします。
だから火をつけるより、まず引っかかりを取る。
この方が結果的に“動ける状態”になります。
おわりに
モチベーションは上げるもの。
そう考えたくなる気持ちは自然です。
でも、本当に部下を育てたいなら、
追いかけるべきはモチベの高低ではなく——
その人そのものです。
そしてその理解は、面談で作るものではなく、
日々の対話で育つものです。
まずは一つでいい。
「最近どう?」より一段深く、相手に関心を向ける一言を増やしてみてください。
そこからチームの温度は変わっていきます。
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