はじめに
「部下が動かない」
この悩みが出たとき、多くの新任管理職がこう考えます。
「どうやれば部下がついてくるか」
「どう言えば、動いてくれるか」
気持ちはよく分かります。
リーダーになった瞬間、急に“引っ張る役”を背負わされますから。
でも、ここにズレが起きやすい。
「ついてこさせる」を考え続けるほど、関係がぎくしゃくする。
そして、なぜかチームが静かに弱っていく。
今日の結論はこれです。
考えるべきは「どうすれば部下がついてくるか」ではなく、
「どうすれば部下の力が最大化できるか」。
新任管理職あるある
これ、心当たりありませんか?(5つ)
- “ついてこさせよう”として、言葉が強くなる
正しさは伝わるけど、空気が固くなる。結果、部下が守りに入る。 - 「背中を見せる」つもりが、全部自分で抱える
見本になろうとして動きすぎて、部下が入る余地が消える。 - 部下が動かないと「自分の力不足だ」と焦る
焦るほど、指示が増える。指示が増えるほど、部下は考えなくなる。 - “完璧な上司像”を演じてしまう
弱音が吐けない。相談ができない。孤独が増える。…しんどい。 - 気づくと、部下の視点より「上司としての体裁」優先になっている
部下のためのはずが、いつの間にか“管理職っぽさ”の維持になってしまう。
「ついてこさせる」は上司目線
ここがポイントです。
- 「ついてこさせる」=上司目線
- 「力を出せる状態」=部下目線(そしてチーム目線)
部下が動くかどうかは、部下の“気合い”だけで決まりません。
多くの場合、部下はサボりたいんじゃなくて、力を出しづらい状態になっているだけです。
あなたも、誰かの部下だったはず
上司に“ついていきたい”と思った瞬間。
あなたは何を見ていましたか?
- 強い指示?
- 正しい答え?
- 完璧な姿?
…もちろん、それもゼロではない。
でも多くの場合、部下が見ているのは、もっと現実的です。
「自分はこの上司のもとで活かされるか」
「ここで力を出しても大丈夫か」
つまり、部下が見ているのは“上司の凄さ”というより、
自分が力を出せる土台があるかどうかなんです。
部下の力が最大化されるチームにあるもの
「最大化」といっても、特別な施策の話じゃありません。
現場で効くのは、だいたいこの5つです。
1)目的と優先順位が見えている
部下は「何を大事にすればいいか」が分かると動けます。
逆に、ここが曖昧だと、慎重になって止まります。
2)判断の基準が共有されている
「どこまでやれば十分か」
「何をもってOKか」
この基準がないと、部下は“外さない行動”に寄ります。=挑戦が消えます。
3)失敗が“罪”になっていない
失敗が怒られる文化だと、部下は報告を遅らせます。
結果、上司が一番困る状態となってしまいます。
「早めに言ってくれれば…」という、まさにこれです。
4)任せ方が“丸投げ”じゃない
任せる=放置、ではありません。
「期待」「理由や背景」「方法」「期限」「確認タイミング」があると部下は安心して走れます。
5)上司が“支える役”に回れる
上司の役割は「先頭に立つこと」だけじゃない。
部下が力を出せる土台をつくること。
これができると、部下が伸びます。結果、上司もラクになります。
引っ張らなきゃ、の前に「支える」を先に考える
ここ、勘違いされがちなんですが——
支えるって、優しい話じゃなくて、生産性の話です。
支えると何が起きるか。
- 部下が判断できる
- 相談が早くなる
- ミスが小さいうちに出てくる
- 上司の指示が減る
- チーム全体のスピードが上がる
つまり、支えるほど結果的に“前に進む”。
明日からできる「部下の力を最大化する」一手
気合いの話にしたくないので、実践できる形に落とします。
まずはこの5つのどれか1つでOKです。
- 指示の前に「今回の目的」を一言添える
例:「今回は“ミスを減らす”が目的。丁寧さ優先でいこう」 - 判断基準を1つだけ明文化する
例:「迷ったら“お客様にとって分かりやすい方”を優先して」 - 任せるときに“確認タイミング”をセットする
例:「一回やってみて、30分後に一緒に確認しよう」 - 報告が遅れたとき、責めるより先に“状況”を受け取る
例:「そうだったんだね。今どこが一番詰まってる?」 - 部下に「活かされてる感」を渡す
例:「この部分、あなたの強みが活きると思って任せたい」
このへんから始めると、部下の動き方が変わります。
そして、上司のストレスも減ります。ゆっくりと、でも確実に。
おわりに
部下が動かない理由、そこじゃない。
「どうやればついてくるか」を考え続けるほど、ズレていくことがあります。
考えるべきはこっちです。
どうすれば部下の力が最大化できるか。
「引っ張る」より先に「支える」を考えてみる。
それだけで、関係も、チームの動きも変わっていきます。
あなたのチームで、部下の力を最大化するために。
さて、まず何から始めますか?
ご案内
① 新任管理職向けの単発セミナーも開催しています(ストアカ(Street Academy))
https://www.street-academy.com/online/all?search=%E6%96%B0%E4%BB%BB%E7%AE%A1%E7%90%86%E8%81%B7&trigger=keyword_search_class
② Instagram(エンゲージメントの高いチームのヒントを発信)
https://www.instagram.com/akio.s_team_management_coach
③ 個別相談(オンライン60分・無料)
https://forms.gle/58F61etARKB6SJ8F7

コメント