はじめに
リーダーになったばかりの頃、多くの人が「強くなければならない」と思いがちです。誰にも弱みを見せず、全部自分で抱え込んで、責任を果たそうとする。でも実はそれこそが、チームを停滞させる大きな要因になることもあります。今回は、リーダーとしての「頼る力」についてお話しします。
部下に頼ることは弱さじゃない
「部下に頼るなんて、情けない」「自分がしっかりしなきゃ」と感じるのは自然なことです。特に、まだ経験が浅く、任されたばかりのリーダーならなおさらでしょう。
でも、ここで考えてみてください。
あなたが誰かに頼られた時、どんな気持ちになりますか?
「信頼されてるんだな」「自分の力を認めてもらえてる」と思えて、少し誇らしい気持ちになるはずです。
実はそれと同じことが、部下にとっても言えるのです。
あなたが部下に頼るという行為は、 「あなたを信じてる」「あなたに任せたい」と伝える強いメッセージになります。
それは決して弱さではありません。 むしろ、チームの可能性を広げる“強さ”そのものなのです。
強がりがチームの成長を止める
リーダーが「全部自分でやらなきゃ」と思い込み、ひとりで抱え込みすぎると、次のような問題が起こります。
- 部下が力を発揮するチャンスがなくなる
- チームの中で役割が偏る
- 信頼関係が築きにくくなる
また、リーダー自身も疲弊しやすく、視野が狭くなってしまいます。結果として、チーム全体のパフォーマンスが下がってしまうのです。
「頼らない=責任感がある」ではありません。 「頼れる=信頼できる」リーダーであることこそが、これからのチームを育てるカギです。
勇気と覚悟を持って頼ろう
部下に頼るには、勇気がいります。 「失敗されたらどうしよう」「不満を持たれるんじゃないか」 そんな不安が出てくるかもしれません。
でも、部下にとって、リーダーが自分を信じて任せてくれることほど、やる気に火がつく瞬間はありません。
もちろん、丸投げするのではなく、
- 目的をしっかり伝える
- 相手のレベルに合わせて期待値を調整する
- 任せた後のフォローや振り返りを行う
この3つを意識するだけで、頼ることは「ただの業務移譲」ではなく、信頼関係を育むコミュニケーションに変わります。
明日からできること
明日から、ぜひ以下のことを試してみてください。
- 小さなことからでも、部下に頼ってみる。
- ちょっとした資料作成、ミーティングの段取りなど、まずは日常業務の一部から任せてみましょう。
- 「あなたにお願いしたい」と伝える。
- そのひと言が、部下の自己効力感を高め、信頼関係の第一歩になります。
- 任せたあとの振り返りを一緒に行う。
- うまくいった点、もっと良くできる点を共有することで、次の成長に繋がります。
おわりに
リーダーにとって、「頼る」という行動は決して消極的な選択ではありません。 それは、チームを信じ、未来を託すという前向きな姿勢の表れです。
強がる必要なんて、ありません。 頼ることで築ける信頼こそが、チームの原動力になります。
あなたの「頼る勇気」が、チームの可能性を広げ、あなた自身のリーダーシップを磨いてくれるはずです。
ぜひ、最初の一歩を踏み出してみてください。
いつも応援しています。