リーダーとしての在り方を考える:メンバーから学んだ3つの教訓

コミュニケーション

はじめに

新任リーダーとしてチームを率いる中で、どのように振る舞い、どのようにメンバーに影響を与えるべきか、悩んだことはありませんか? 私自身、30代でリーダーを任されたとき、そんな課題に直面しました。その中で、ある異動の際に受け取った寄せ書きが、私にとって大きな学びのきっかけとなりました。


寄せ書きに映る自分

異動の際、チームメンバーからいただいた寄せ書き。その中で、多くのメッセージがこう書かれていました。

  • “いつも大きな声で挨拶ありがとうございます!”
  • “元気な挨拶が嬉しかったです!”

寄せ書きの3–4割が、私の挨拶に関するコメントでした。一方で、次のような内容もありました。

  • “リーダーのあの一言が嬉しかったです。”
  • “一緒に△△できたことが印象深いです。”

これらは、数年間の仕事の中で生まれた一場面を取り上げたものでした。それぞれのメッセージにはメンバーの思いがこもっていて、読むたびに感慨深い気持ちになりました。しかし、これらの言葉から、私はいくつかの大きな学びを得ました。


学び—1: リーダーとしての自己像

寄せ書きに映る私は、“挨拶が元気なリーダー”として記憶されていたようです。もちろん、挨拶を大事にしてきたことは事実です。ただ、私が描いていた理想のリーダー像—例えば、信頼を築き、チームを強力にサポートするリーダー—とは、少しギャップがありました。まるで成績表を突きつけられたような感覚で、自己評価は30点程度でした。


学び—2: 一言の重み

寄せ書きに記されたエピソードの多くは、私がほとんど記憶していない些細な場面でした。それは何気ない一言や行動が、メンバーにとっては深く印象に残るものであった証です。このことから、リーダーの言動がメンバーに与える影響の大きさを痛感しました。


学び—3: 早く伝え合う大切さ

寄せ書きの中には、意外な内容もありました。

  • “実はもっと話したかったです。”

そう書いてくれたのは、私が少し距離を感じていたメンバーでした。そんな相手が、心の中ではもっと関わりたいと思っていたことを知り、嬉しい反面、もっと早く気づいていれば…と後悔しました。メンバーの思いを引き出し、日々の中で伝え合うことの重要性を改めて感じました。


おわりに

リーダーとして、どのように自分が映っているのか、普段はなかなか知る機会がありません。寄せ書きやメッセージは、そんな自分を振り返る大切な手がかりになります。そして、そこに書かれる内容が、あなたが目指すリーダー像と一致しているかどうかが重要です。

もし今、あなたが寄せ書きを受け取る立場に立ったとしたら、どんなメッセージが書かれるでしょうか?

寄せ書きの中に、自分が理想とするリーダー像がしっかり反映されているよう、日々の行動を意識してみてください。そして、そのギャップを埋めるための努力を続けることで、あなたとメンバーが共に成長し、より強いチームを築くことができるはずです。

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